キタタクoctの活動記録

きたる時に自信に繋ぐための記録

定数前層は層であるとは限らない (constant presheaf is not a sheaf)

空集合の被覆について

{ \displaystyle \mathcal{U}=\bigcup_{i\in I} \mathcal{U_i} }

を命題で表記すると次のようになる。

{ \displaystyle u\in \mathcal{U} \Longleftrightarrow \exists i\in I , u\in \mathcal{U_i} }

このように表記すれば空集合の被覆を考える際に便利である。 上の命題において

{ \displaystyle \mathcal{U}=\emptyset , I=\emptyset }

の場合を考えると次のようになる。

{ \displaystyle u\in \emptyset \Longleftrightarrow \exists i\in \emptyset , u\in \mathcal{U_i} }

この命題は真である。なぜなら、 { \displaystyle u\in \emptyset } を満たすような{ \displaystyle u }{ \displaystyle i \in \emptyset } を満たすような{ \displaystyle i }は存在しないので、前提条件が偽であるからである。

この命題を記号で表記すれば次のようになる。

{ \displaystyle \emptyset=\bigcup_{i\in \emptyset} \mathcal{U_i} }

identity axiomについて

前層が層になるためにはidentity axiomとgluability axiomを満たさなければならない。 identity axiomは次である。

Xを位相空間{ \displaystyle \mathcal{F} }をX上の前層とする。Xの開集合{ \displaystyle \mathcal{U} }開被覆{ \displaystyle \mathcal{U_i}\, (i\in I) }とする。

{ \displaystyle f,g\in \mathcal{F(U)} }が任意の{ \displaystyle i\in I }に対して { \displaystyle \mathcal{U_i} }への制限が等しいとき{ \displaystyle f=g }となる。

この公理は命題として記述すれば次のようになる。

{ \displaystyle ( f,g\in \mathcal{F(U)} i\in I \Longrightarrow res f= res\, g\, (to \mathcal{U_i} ))\Longrightarrow f = g }

ここで開集合が{ \displaystyle \mathcal{U}=\emptyset }であるならば、前節の結果により開被覆のindex setとして{ \displaystyle I=\emptyset }とすることができ、このとき上の命題において最初の(  )の中の命題が真である。なぜなら{ \displaystyle i \in \emptyset } を満たすような{ \displaystyle i }は存在しないので、前提条件が偽であるからである。 したがって層の空集合に対応する集合はすべての元が等しくなる。 すなわち1元集合である。

定数前層が層でない例

簡単のために「集合の」定数前層について記述するが、適当な変更により他の圏上でも記述することができる。

まず、定数前層を定義する。 Xを位相空間{ \displaystyle S } は空でない集合とする。Xの開集合{ \displaystyle \mathcal{U} }に対して、

{ \displaystyle S_{pre} (U)=S }

によって{ \displaystyle S_{pre} }を定義する。

Xの開集合{ \displaystyle \mathcal{U,V} }に包含写像 { \displaystyle \mathcal{U}\hookrightarrow \mathcal{V} } が存在したとき、制限写像{ \displaystyle res_{V,U} }を恒等写像{ \displaystyle id_S }で定義する。

この{ \displaystyle S_{pre} }は明らかに前層である。この前層を集合{ \displaystyle S }に関する定数前層(constant presheaf)という。

この定数前層はそうになるとは限らない。その例をあげる。 集合{ \displaystyle S }が2つ以上元を持っているとする。集合{ \displaystyle S }に関する定数前層{ \displaystyle S_{pre} }が層であると仮定する。

{ \displaystyle s,t\in S , s\neq t }

を与える。さらに位相空間Xの開集合{ \displaystyle \mathcal{U,V} }であって

{ \displaystyle \mathcal{U} \cap \mathcal{V} = \emptyset }

を満たすものを与える。{ \displaystyle s,t\in S }{ \displaystyle \mathcal{U} \cap \mathcal{V} = \emptyset }へ制限すれば前節の議論の結果により{ \displaystyle  \mathcal{F}(  \mathcal{U} \cap \mathcal{V} )=S }上では{ \displaystyle s=t }となる。これはs,tの取り方に矛盾する。 したがって{ \displaystyle S_{pre} }は層ではない。

文章構成の順番

今日、数学書を読んでいて次のような文が現われた。

 

Aを仮定する。そうすれば、Bが成立するので、Cが言える。

 

この文章を読んだときに、じぶんは、

 

Aを仮定することでBが成立する。Bが成立するのでCが言える。

 

と解釈して何とかAからBにつながる論理的な道を模索していた。考えて、考えて、考えて、20分程たって気が付いた。解釈違いであることに。実際はこういう文章であった。

 

Bは自明で成立している性質であり、それに条件Aを仮定すれば、Cという結果が得られる。

 

こういう「書き手の解釈」と「読み手の解釈」の違いを生む文章は自分もよく書いてしまう。上の例を用いれば、Aという仮定が長い文章になってしまうときに、先にBが自明で成立することを書いてしまうと、A+B→Cの関係、特にBとの関係が薄れてしまい、A→Cと論理的なギャップがあるように感じられて、これまた読者にストレスをかけてしまう。かといってAの仮定の後にBの成立を登場させると、A→B→Cの様に錯覚してしまうかもしれない。

 

Bが成立するとすぐにわかる性質であれば、A,B,Cの順で書いても問題はないだろう。ところが、Bが少し考えれば当然だとわかる、詳しく書くまでもないようなものであれば、どのように書くべきなのだろうか。

自分自身を要素として含まない集合の集合(ラッセルのパラドックス)

今日の勉強内容に「自分自身を要素として含まない集合の集合」があった。頭の中でこれについて考えていると、よく脳内迷子になるのでメモを残しておくことにした。

 

「自分自身を要素として含まない集合の集合」を記号で書けば次の通りになる。

X={Y|YY}

このような集合の存在を仮定すれば、次のようにして矛盾が生じる。

 

Xが要素としてX自身を含んでいる(XX)と仮定すれば、Xの要素が満たす条件によりXは自分自身を要素として含まない(XX)ことになり矛盾する。

 

逆にX自身が要素としてXを含んでいない(XX)と仮定すれば、Xは、Xの要素となる条件を満たすことになる。(XX)したがってこの場合も矛盾する。

 

以上によりいずれの場合に対しても矛盾が生じる。

今日の記録6

 昨日の夜はなかなか寝付けなくて、目覚ましもかけていなかったから起床時間が遅くなることを覚悟していたが、いつも通り8時頃に目が覚めた。朝食を済ませる前に自作単語カード120語を確認した。

 

 朝食後に少し読書をして、涼しいうちに買い物兼散歩に行った。移動中はDUOを読んでいたが、今日は風が強かったから読みにくかった。米が切れていたから買って帰ったが、徒歩で持ち帰るのは少し疲れた。

 

 帰宅してからBARRON'Sで単語カードを作成していたが、どれも初見の単語でレベルが高く感じられた。でも日常会話をしていたら使いそうな単語も多かったから根気よく取り組もうと思う。この本がおすすめしていた学習ペースは1週間に80単語であったが、自分はもう少しペースアップしていこうと思う。

 

 カード作成をして、夕食を食べて現在19時30分だが、就寝にはまだ時間がたくさんあるので数学をやろうと思う。

今日の記録5

 「一人で勉強してたら独り言が多くなる」というのが自分に関する今日の発見

 

 昨日に生活リズムを少し狂わせてしまったのが原因で起床時間が遅くなってしまった。いつもの朝食の時間は過ぎていたが、空腹でなかったので食事の前に手作りの英単語カード120語を確認した。単語帳で覚えきれていないものを集めているのでたくさん間違えてしまった。これからもカードは増えていくので、早めに消化したいところだ。

 

 昼頃に食事を摂り、TOEFL英単語の確認とカード作成をしようとしたが辞書の電池が切れていることに気づいたので予定変更して、英文法の練習問題をすることにした。今日やったのは助動詞のセクションだった。基本的な用法も慣用句も覚えていて間違いは1問にとどめた。明日は問題集に出題されなかった慣用句も確認したいと思う。

 

 そのあとにガロア理論の準備としての群論を学んだ。今日やったのは立方体の対称性を利用した群についてであった。すなわち、特定の軸に関して立方体を回転させるという操作を要素とみなす群についてである。対称性に関する群については昨年にも勉強したので特に新しいことはないだろうと思っていた。ところが、向かい合う面の中心を通る軸に関して180度回転させるという3つの要素がクラインの四元群と同型の群をなすことが紹介されていて、新しい発見があった。(もしかすると去年やって忘れてしまっていたのかもしれない)

 

 群論を終えた後、位相幾何学のレトラクションについて勉強をした。このセクションに入ってあまり進んでいないので、それがどのように使われるのかは理解していないが、性質を知るための定理は特につまるところなく理解できた。

 

 4時ごろに夕食を摂り、バイトの通勤時間にDUOを読んでいた。今日はどれだけ進んだかは忘れてしまったが、だいぶ集中していたと思う。今日で全体の約半分に到達したので残りもペースダウンしないように気を付けながら進めていく。

 

 今日はこんな感じ。明日は助動詞の慣用句の確認と結局できなかったTOEFL英単語のカードづくりは必ずしたいと思う。そして、BARRON'Sが届いたのでこれも取り組みたいと思う。数学については明日の気分に任せよう。